風に当たると涼しくなるのはなぜ? 涼しさのメカニズムを紹介

蒸し暑い夏は、窓から吹き込んでくる涼風や扇風機の風などに、いつまでも当たっていたくなるものです。うちわや扇子が手放せないという方もいらっしゃるでしょう。ところで皆さんは、そもそもなぜ風に当たると涼しいのかをご存知でしょうか?


その理由は、風が体の熱を奪っていくからです。通常、私たちの体の周りには、体表面から放出される熱が残っています。風が当たるとその熱が奪われるのに加え、体の周囲の空気がより熱を含まないものに入れ替わり、一時的に熱が放出されやすくなって涼しくなるのです。



また、濡れた体で風に当たるとさらに涼しく感じますが、これには気化熱(液体が蒸発するときに周囲から奪う熱)と風の相乗効果が関係しています。体が濡れていると、気化熱によって体の熱が奪われます。そこへ風が当たると、あまり熱を含まない空気が送られ続けて水の蒸発が促進され、急速に体から熱を奪うので非常に涼しくなるのです。


そのため、エアコンをかけてもなかなか涼しくならなかったり汗が止まらなかったりする時は、濡れたタオルで体を拭いて扇風機に当たってみましょう。すぐに体から熱が奪われて、驚くほど涼しくなります!暑い夏を乗り切るためにぜひお試しください。